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こころの再生百人衆

スポーツ分野の方々

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林 敏之さん

NPO法人ヒーローズ代表


1960年2月8日徳島県生まれ。大学3年からラグビー日本代表のFWとして活躍。日本代表を13年間務め、神戸製鋼の7年連続日本一にも貢献。90年、オックスフォード大学留学中にケンブリッジ大学との定期戦に出場しブルーの称号獲得。オックスフォード歴代ベスト15、世界選抜にも選出され、92年には英国の名門バーバリアンズ・クラブに招待された。同志社大学、神戸製鋼、日本代表ではキャプテンを務めた。神鋼ヒューマン・クリエイト勤務。NPO法人ヒーローズ理事長。感性教育をテーマに活躍している。

林 敏之さんからのメッセージ

「湧き上がる体験」

私は長年ラグビーをプレーしてきましたが、その中でたくさんの感動を体験しました。現役を引退した時この感動を伝えようと教育の道を志し、感性教育をテーマに活動してきました。手がけてきた感性フォーラムも74回の開催を数え体験者も600人を超えました。実は今ここにきて私の人生のワンテーマが明らかになってきたように思っています。それを表現するなら『湧き上がる』という言葉になるのではないでしょうか。

思えば湧き上がる体験をするために、ラグビーをプレーし、引退後は湧き上がる体験を伝えようと感性フォーラムを続けてきました。湧き上がった瞬間、飾ることが出来ず、作ることも出来ず、とめどなく涙があふれた瞬間に、そこに紛れもない私がいて、真実の瞬間がありました。

ある哲学者のことばです。「人間は感動している時だけだ、自分が自分に返れるのは。これは天与の英知だ。感動できない人間は自分が自分からバラバラだ。感動した時に自分が自分に戻る。生きていることが鮮やかになる。生が鮮やかになる」まさに鮮やかに湧き上がるものを求めての今までの人生であったと思います。

ところが現代は乾いた時代と言われます。物質から水気や湿り気が失われていくと、カラカラになって軽くなりますが、心が乾くと生きている事や命までもが軽くなってしまい、自分の命を絶ったり、人を殺したりしてしまうのではないでしょうか。

今時代の要請として、適度な湿り気や潤いが求められています。そしてその湿り気は、汗や涙、心の揺さぶり、湧き上がるものの中からしか生まれてきません。この湧き上がる体験、共に感じあう体験が、感性を育んでいくのです。そして人間の夢や希望や憧れも、この感性の中からしか湧きあがってきません。 湧き上がる体験、感性の教育が益々重要になってくると考えています。

阪神淡路大震災から10年が経った時、神戸では色々な催しが行なわれました。私も何か出来ればと、愛したラグビーや研修の講師として学んだことを将来世代に伝えていこうと、「将来世代育成プロジェクト~ラグビー寺子屋」を立ち上げ、その活動を発展的に継続するためにNPO法人ヒーローズを立ち上げました。

私に夢を語り励まし、私の持ち得なかった新たな自分のイメージに出逢わせてくれた、憧れたヒーローがいたように、私もひょっとしたら誰かのヒーローになれるかもしれません。いや、本当はみんなが自分自身の人生の、そして誰かのヒーローであるのです。

人間が成長するには、理想に向かって行動する事と、そして出会う人生の艱難辛苦、喜怒哀楽、利害得失、栄枯盛衰そういう人生の事実、生活を勇敢に体験する事が必要だと言われます。言い訳せずに人生の中のさまざまな出来事と向きあった時、涙と共に心の深いところに隠れている新たな自己との出会いが出来るのです。未見の我との出会いが感動を生みエネルギーが湧き上がってきます。

人間がどう生きたかは、何に対してどうときめいたかによって決まります。湧き上がる元の感性が鈍ったら生きる事が鈍ります、命が鈍ります。自分を自分にもどしていくもの、私を私にもどしていくもの、それが感性であり、今一番求められているものではないでしょうか。

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