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こころの再生百人衆

アカデミック分野の方々

高野 久輝さん

医学博士


昭和40年3月 大阪大学医学部医学科卒業
大阪大学医学部、大阪厚生年金病院等を経て昭和53年から国立循環器病センター研究所
平成17年4月 国立循環器病センター研究所・名誉所員、ニプロ株式会社総合研究所・人工臓器開発センター・センター長 現在に至る
【受賞暦】
昭和62年11月 大阪科学賞
平成2年12月 厚生大臣表彰
平成13年4月 文部科学大臣賞
平成17年4月  紫綬褒章 等
【研究項目】
補助人工心臓の開発・臨床応用
完全体内埋め込み型全人工心臓の開発
体外循環・補助循環の研究と臨床応用
人工肺の開発と臨床応用
人工弁・人工血管の開発
医用材料の開発と応用研究
再生医療の研究

高野 久輝さんからのメッセージ

「探求するこころを育てることが大切」

成長期の子どもたちにとって最も大切なことは、健康で元気な体を作ることです。健康は大人になってからも全ての基礎になるからです。お父さん、お母さん方は、子どもたちにバランスの取れた食事、適切な運動、十分な休養・睡眠など、正しい生活習慣の基本を身につけてあげてください。

その上で、子どもの年齢に応じた探究心~事物の真の姿は何かを探り、見極める心~を育てることが必要だと思います。 子どもたちは成長の過程で、自然に、自分の将来を考えるようになりますが、そのとき、社会の中での責任や義務を含めて、何をなすべきかを自分自身で見つけることが大切です。

子どもが探究心を持って、自分の興味のあることや好きな分野について深く考えるようになると、子ども達の思考力が深まり、興味ある分野を軸にして幅広い知識や見識を広げることができます。

大人になってからも、人生の節目、節目で、世の中で自分は何をやらねばならないかを考えることが必要だと思いますが、子どもの頃からのこうした深く考え、見極める力が役に立つと思います。

さて、私は、小学校の頃、学校から帰ると日暮れまで、とんぼや蝉捕りに夢中になって遊んでいました。中学生になると、ラジオづくりに凝って、自分が飛ばす無線(電波)がどこまで飛んでいるかを遠くの家まで行って調べたものです。また高校時代は生物部で、蛇が餌である蛙を飲み込み、消化していく段階に応じた標本を作って、胃の中の溶け具合を文化祭で展示したりしました。

大学を受験するときになって、はたと工学部に行こうか、医学部に行こうかとても迷いました。どちらも自分の好きな道だし、ラジコン飛行機の工学にも非常に興味がありましたから。最終的に、父親の影響もあって、医学部に進みましたが、心臓外科医になってからは、人工心臓の研究で、心臓を動かす制御駆動装置などを作る必要があり、中学時代からの機械づくりへの思いや技術を活かすことができました。好きだった工学と医学の両方が人工心臓研究の原動力になったのです。

また、体力を要する外科手術やアフリカなど海外での医療貢献に頑張ることができたのは、子ども時代に昆虫採集や魚つりなどの外遊びで培った健康で、元気な体のおかげだと思っています。

人は、好きな道で一所懸命に努力し、社会の中で責任や義務を果たせることは、大きな喜びになります。私は、これまで若い研究生や学生に、自分でやりたことが何であるかを見出し、それを実行に移すようにとよく言ってきました。自ら考え、工夫しながら努力することは、自分に責任を持つとともに、やり遂げた際には、とても大きな自信になり、ひいては責任ある大人としてステップアップに繋がります。

今の子どもたちにも、自分の興味あることや好きなことへの探究心を持ち、それを実行に移してほしいと思います。保護者や先生は、ああしろ、こうしろと方法を教えるのではなく、子どもが自分で考える過程を大事にし、じっくりと見守りながら、迷ったときや道を外しそうなときに、そっと助言をする程度でいいのではないでしょうか。そして、何より子どもの探究する気持ちを育ててあげてほしいのです。

そうすることで、物事を深く考える力や困難な問題に向き合う勇気、それを解決する知恵を伸ばすとともに、最も大切な子どもたちの豊かなこころを育てることができると考えます。

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