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こころの再生百人衆

アカデミック分野の方々

坪内 稔典さん

俳人 仏教大学教授


俳人、歌人
佛教大学教授
京都教育大学名誉教授
俳句グループ「船団の会」代表

坪内 稔典さんからのメッセージ

『言葉は、体と一緒に動くもの。心をほぐして、自分を他に開くもの。』

僕は、人が集まったり、何かを始めようとするときに、例えば、「しりとり」や「なぞなぞ」などの言葉遊びをするのがいいなと思っているんです。僕は、あちこちの小学校や中学校でも授業をすることがあるのですが、そのときにも一番、最初にするんですよ。

「しりとり」とか「なぞなぞ」をすると必ず声に出しますから、体が動くのです。声に出した言葉は、必ず仲間を呼び集めて、自分を他の仲間に開いていきますよね。だから、教室で、例えば、最初に「しりとり」をするだけで、顔が全然違った表情になるんです。

言葉と一緒に体が動くから、体が自然に動くので、仲間を自ずと呼び集めていく、あるいは、自分が仲間の中に開かれていくんですね。そういうことを人が集まる場所とか、大人だけの場所でもよくやるんですがおもしろいですよ。大学生や大人になると、言葉の意味を考えるようになるから、言葉が出てこない。

だから、僕は、あまり難しいことをいうよりも、何かを始めるときとか、人が集まったときに、言葉を出す、しかも「しりとり」や「なぞなぞ」のようなことから始めたらどうだろうと、最近思っています。

言葉に出すと、口が動きますから、体が動きますよね。それで日ごろ、使わない筋肉を使うんですよ。音だけで言葉を考えることって、あまりないでしょ。だから教室で、一巡するととても顔が緩んでね、柔らかくなるんです。心がほぐれるわけですよ。

例えば、声を出して、本を読むと周りの人が聞きますよね。黙読は、確かに早く詳しく読めて良いことは良いのですが、声に出して、考えるっていうことも、友達も広がるし、家族とのふれあいも深まると思います。

最近、大学生でも、あまり議論したり、しゃべったりすることに慣れていないみたいです。だから、ゼミでいかにしゃべらせるかってね。今や僕らの技術なんですよ。遠慮しながらしゃべると議論が弾まないでしょ。口を開かない方が、安全や無難とかいうのは、あまり良くないんじゃないかなって気がします。

それから、大阪の良さって、言葉の面から言うと、相手をどこか笑わせたいと思う気持ちを持っているところです。

高校生の俳句甲子園という大会があるのですが、大阪の子どもたちは、何かサービスするんです。他の地方の子どもと比べたら、はるかに笑いを取ろうとする。要するに、他人に嫌な思いをさせるよりは、他人に良い思いをさせたいというのが、きっと大阪で暮らしてきた人たちの知恵なんですよね。だから、大阪弁のおもしろさっていうのは、結局そういうことだと思います。

だから、そういうのを大事にしていったらいいと思います。

誇るべきですよね。大阪の人の、言葉のユーモアのセンスっていうのは。それは素晴らしいと思いますね。

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