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こころの再生百人衆

アカデミック分野の方々

故 上田 正昭さん

ご冥福をお祈りいたします。  大阪府立中央図書館名誉館長 京都大学名誉教授


1950年3月京都大学文学部卒業。
京都大学教授を経て1991年6月大阪女子大学学長(2期6年)。
京都大学名誉教授。文博。
現、大阪府立中央図書館名誉館長。
アジア史学会会長。社叢学会理事長。「上田正昭著作集」(角川書店)ほか単著55冊。

故 上田 正昭さんからのメッセージ

新世紀をいのちの輝く世紀へ

いのちの尊厳を自覚し、人間が人間らしく自然と調和して幸せなくらしを営んでいく、その行動とみのりが人権文化です。
この人権文化という言葉は、1994年12月の国連第49回総会が採択しました、「国連の人権教育10年」の宣言のなかで、初めて使われました。
人権文化について国連は「普遍的な人権文化」を強調しましたが、人権文化には国際的に合意され確立された「普遍的な人権文化」のほかに、地域に根ざした日常の生活における「日常の人権文化」があります。

自分自身の個人の尊厳ばかりでなく、他の人々の尊厳についても学び、その学んだ知識を家庭や学校、そして職場や地域で活かしてゆくことが必要です。
人間は自分の力だけで生きているわけではありません。
必ず両親があり、友達があり、まちやむらの人々とのまじわりがあります。
そして、人間は自然のなかで生かされています。
人間は空気を吸わず水を飲まずに生きることはできません。
人間は自然によって生かされてきたといっても過言ではないでしょう。
古代でも中世でも、人間は自然の力をあがめ、おそれつつしみ、自然と調和してくらしを営んできました。

ところがだんだんと人間が万物の霊長であるとうぬぼれるようになり、近世さらに近代や現代に入りますと、自然と対決し、自然を克服し、自然を破壊し、地球を汚染するようになりました。
環境の悪化は、動植物はもとより、人類の生存そのものを脅かしています。
自分のいのちだけが大切なのではありません。
他の人のいのちも、自然のいのちも大切です。
いのちは生きることのすべての基礎になります。
戦争はあらゆる いのちを奪う最悪の行為です。
人間が平和で楽しく生きるためには、自分を支えてくれている他の人々や生きる糧(かて)を与えてくれている自然のめぐみに、こころから感謝することを忘れてはなりません。

2004年にノーベル平和賞を受賞されたケニアのワンガリ・マータイさんは、「もったいない」という日本語に出会って「すばらしい」と感動されました。
「おかげさま」という日本語は、他の人からのいたわりやはげまし、天地自然の御恩への感謝のことばです。
ものが豊かになってこころが貧しくなりましたが、心学の祖といわれる石田梅岩(1685~1744)が、「人の人たる道(人道)」を重んじ、「こころの発明」が肝要であると説いたことを改めて想起します。

21世紀を生きる若い君たちが、いのちの尊さを自覚し、他人の痛みを感じ、やさしさといたわりの感性をもつ人間になるよう訓練して、自然へのすなおな態度を養ってゆくことをこころから期待します。

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